身体の仕組み~最後の一つ、肩甲下筋編~
こんにちは!田端しまうま整骨院の伊藤です。
前回は小円筋についてお話しさせていただきました!
小円筋は棘下筋と共に外旋動作のメインになりますので、痛めた場合に肩の不安定性が出やすいため、筋トレやストレッチでケアをする必要があるということを覚えておきましょう!
さて、肩のインナーマッスルもいよいよ最後の「肩甲下筋」まできました。
名前だけじゃイメージはつきにくいですが、これも肩の安定性に重要な筋肉なのでしっかりと見ていきましょう!
図だとわかりにくいのですが、肩甲下筋は肩甲骨と肋骨の間から、つまり肩甲骨の裏側から始まり、わきの下を通って上腕骨の前側にくっついています。
肩甲骨より更に深いところにあるので触れるのは非常に困難です。
肩甲下筋は肩の前側についているので、収縮することで腕を内側にひねる内旋動作が可能になります。
以前紹介した広背筋と大胸筋と共に内旋動作を行っておりますが、肩甲下筋は大きなパワーを発揮するというより、動作の細かい調整や安定を担当しているのです。
スポーツでは腕を前に振る動きで肩甲下筋を使いますので、野球やバレーボール、ラケットを使うテニスや卓球などで活躍し、動作の正確さに関与してパフォーマンスを向上しています。
肩甲下筋が硬く柔軟性がなくなると、腕を内側に引っ張ってしまい巻き肩を招き猫背など、姿勢の悪化に繋がってしまいます。
また、腕を外側にひねる動きに制限が出てしまう場合があるので、腕を伸ばしたり背中に回したりといった日常動作に影響が出てくるのです。
ケガこそしにくい筋肉ではあるのですが、運動不足による肩を動かす習慣がないと肩甲下筋が硬まってしまい、肩関節の可動が悪くなります。
なので、ストレッチで肩甲下筋を意識して伸ばしてあげて、柔軟性低下を防ぐようにしましょう!
ここでまた肩甲下筋を伸ばすストレッチをご紹介します。
・伸ばしたい側を上にして横向きに寝転がります。
・肘を伸ばしたまま手を上げ、頭の上部の床に手のひらつけます
・この状態を20秒ほどキープします。
・反対側も同じように繰り返します。
横に寝た状態でできるストレッチで、わきが伸びているのをしっかり意識してみましょう。
腕を上げることで痛みが出る方は決して無理をしないように、頭の真上でなく前側で腕を上げていってもいいので、痛みが出ない範囲で行いましょう。
腕を上げる動作は肩の運動にはとても良いので、普段からあまり肩を動かさない人も肩甲下筋のストレッチとしてでなくても、ぜひ大きく動かすようにしてみてください!
さて、肩のインナーマッスルである回旋腱板(ローテーターカフ)の4つが揃いましたね!
棘上筋は外転動作を、棘下筋と小円筋は外旋動作を、肩甲下筋は内旋動作を担当し、筋力は強くないですがこれら4つが肩関節を包み、上腕骨を肩甲骨側に押さえつけて肩を安定させているんですね!
肩関節は自由に大きく動く関節とはじめにお話ししましたが、肩が抜けるなどの不安定性がなくそれを可能にしているのは4つのインナーマッスルがしっかり働いているおかげなんですね。
さて、これまで肩関節の主要な筋肉たちを見てきました。
いかがでしたか?聞いたことある名前もない名前もあったのではないでしょうか?
肩は生活の中でほとんど使うことになるのでケガをしやすいですが、そうならないためにも、肩まわりの運動やストレッチを日頃から行い、ケアをし続けてくださいね!
次回は肩の先、「腕の筋肉」を見ていきましょう!
ぜひ、お楽しみにしてください!