東京都北区にある田端しまうま整骨院

患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療を提供する「田端しまうま整骨院」(院長:永井 宏典)が2016年9月23日、東京都北区(JR田端駅徒歩7分)にて開院しました。腰・首・肩・膝の痛みでお悩みの方、あきらめないで一度当院にご相談ください。http://www.nol-id.com/shimauma/

関節についての考察

こんにちは!田端しまうま整骨院の伊藤です!

今週は暖かい日と寒い日が交互にくるそんな1週間でしたが、体調を崩したりしないように十分お気を付けください。

 

 

さてさて、前回は関節の構造について詳しくお話してきました!

ちょっとだけおさらいですが、「関節は2つ以上の骨同士を繋ぐジョイント部分で関節を動かすことで日常生活で必要な動作ができるようになる」と、体の運動には欠かせない構造になっています。

 

 

では関節にはどんな種類があるのか、疑問に思ったことはありますでしょうか?

肩の関節はぐるぐると回すことができますが、肘の関節ではそんなことはできませんよね?

一体どのような仕組みがあるのか、これには関節ごとの形の違いにあるのです。

今回はそんな体中の関節の違いや種類についてお話していきます!

 

 

関節にはその関節面の形状によって6種類のタイプに分類されます。

それぞれに特徴を持ち、可動範囲や動く方向などが決まっていますので、色んな関節があるんだなぁ程度に見てみましょう!

 

 

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関節の種類

【球関節(臼関節)】

代表的な関節は、肩関節と股関節です。

球状の関節と凹みのある臼状の関節がつくるもので、多方向に動く非常に可動範囲が広い関節です。

一見メリットしかないように思える関節ですが、関節同士の連結が他の関節より浅いため連結の強度が弱く脱臼を起こしやすい関節なのです。

なので、この関節周りには靭帯や筋肉が多くついていて、脱臼しないようにフォローしているんです。

 

 

【楕円関節】

代表的な関節は、手首の親指側の関節です。(橈骨手根関節)

楕円形をしている関節で、球関節の楕円形バージョンです。

球上ではないため左右と前後には動きますが、ひねるのは苦手な関節になります。

 

試しに手首を動かしてみましょう。手の甲側と手のひら側、親指側と小指側の4方向には簡単に動きますが、腕を動かさないようにおさえて手首より先をひねってみると全然動きませんよね。

これがこの関節の特徴になります。

 

 

【鞍関節】

乗馬をするときに馬の背中に乗せる鞍のような形をした関節が、お互い向き合ってハマっており、前後と左右には大きく動きますひねることは難しいです。

 

代表的なのは手の親指の付け根の関節で、動きは先ほどの楕円関節と同じですがこちらの方が構造上可動域は大きいので、他の指と比べると親指だけ大きく動くのがわかると思います。

鞍関節があるからこそ、親指をたくみに使って物を掴んだり細かい作業を可能にしているのです!

 

 

【蝶番関節】

この関節はドアについている蝶番のような形をしていて、曲げ伸ばしが得意ですが一方向にしか曲げることができない関節です。

代表的な関節の肘関節と膝関節は、一方向には曲げられますが反対には曲げられません。

今は無きガラケーをイメージするとわかりやすいですが、ガラケーはパタンと閉じれるが反対に折ることはできないのがこの関節です。逆パカはできないのです…

 

 

【車軸関節】

円柱状の関節が車軸となりもう一方の関節の凹みに車輪のように回転して動く関節で、この関節はひねることしかできない関節です。

代表的な関節は、肘から手首までの腕にある2本の骨の関節(橈尺関節)と、首の骨である頚椎の1番目と2番目がつくる環軸関節があります。

関節の例が少し難しいですが、肘を曲げて手首をくるくるひねる動きと、首を左右大きく振り向けるのはこの車軸関節があるからできる動作なのです。

※上の絵は首の環軸関節です。

 

 

【平面関節】

代表的な関節は背骨と背骨の椎間関節です。

この関節は名前の通り関節面が平面でその平面上を滑るように動く関節です。

大きく動くことはなく可動域は非常に小さいためわずかに滑るだけなのです。

そのため、この関節の動きがメインというよりは他の関節に連動して動作の微調整を行っています。

縁の下の力持ちな関節なんですね!

 

 

 

色々な関節を見てきましたが、その中でも「膝関節」は非常に複雑な関節で分類としては先ほどの蝶番関節になり、太ももの大腿骨と、スネの脛骨、そしてお皿の膝蓋骨(しつがいこつ)の3つで構成されていて、大腿骨が脛骨の上を後方に滑りながら転がることで膝が曲がります。

 

 

ほぼ平らな脛骨の上を丸い大腿骨が滑るように動いているので関節としてはとても不安定ですが、まわりの筋肉や靭帯の補助や膝蓋骨が関節のテコのはたらきをして弱い力でも足を伸ばすことができために、痛みを感じることなく安定させて動かすことが可能なのです。

 

 

では膝が痛くなってしまうのはなぜなのでしょうか?

膝には立って歩いている限り体重がかかり、また加齢によって軟骨や滑液の減少、筋力の低下などが起きてしまいます。

また一度痛みを感じると体はそれをかばってしまうので、一時的に痛みは抑えられてもクセになってしまって治りにくくなったり、再発の危険がでてきます。

 

 

膝関節の機能を正常に維持するために、周りの筋肉を鍛えて関節に負担をかけないようにすることが大切なのです!

歩き方を意識するのは難しそうではありますが、ここでは3つほどポイントをお伝えします!

 

・歩く歩幅を大きくしよう!

歩幅を小さいと膝関節の曲げ伸ばしが小さくなってしまい、体重がかかる際に力が分散せずダイレクトに負担がかかってしまいます…。なので普段の歩幅より1~2cmほど大きく歩いてみましょう!

 

・一定のリズムで1歩1歩踏み出そう!

これは左右の歩幅を合わせるためで、左右の足にかかる体重を均等にするために一定のルズムを意識するとよいでしょう!「いち、に、いち、に」と頭の中で数えて歩くとバッチリです!

 

・腕を大きく振ろう!

これが一番重要で、足は腕の振りと連動して動いています。そのため腕を大きく一定のリズムで振って歩くと、前の2つも自然にできちゃうんです!

腕振りを意識しすぎると肩に力が入ってしまいがちなので、時計の振り子のようにぶら~んと揺らすようにするのがポイントです!

 

 

日常生活で必ず必要な歩く動作ですが、膝だけでなく股関節や足関節、肩や腕の関節など全身の関節が連動し、今回お話しした様々な種類の関節がそれぞれの役割を果たして精密な動きを作り出しています。

歩く以外にも日常生活の動きすべてはこの関節たちがあるからできるんですね!

 

 

これまでに、体を形づくる土台の「骨」、動きを作り出す「関節」と2つ見てきましたが、これだけではやはり体は動きません。

最終的にこの2つを動かしているのは、パワーの源である「筋肉」になります!

 

次回はその筋肉についてお話していきたいと思います!