身体の仕組み~小円筋編~
こんにちは!田端しまうま整骨院の伊藤です。
雨が降ったり急に晴れたり、天気の差が激しい日が続いておりますが、みなさま体調はいかがでしょうか?
もうすぐ梅雨入りの季節ですので、天気予報から目が離せませんね…
さて、前回までで棘上筋、棘下筋と肩のインナーマッスルを見てきましたね。
まだまだ続くインナーマッスル第3弾は「小円筋」!
さっそく見ていきましょう…!
【小円筋】
小円筋は肩甲骨の外側の中腹からついて、肩甲骨の外側につく小さい筋肉です。
前回の棘下筋とともに肩後方の安定性を高めており、収縮すると腕を外側にひねる外旋動作が可能になります。
棘下筋と付着部や作用がほぼ似ていることからこの2つは同時に働く共同筋などとも呼ばれていて、お互いに協力し合っているのです。
しかし、この外旋動作は小円筋と棘下筋がメインに働くので、筋力低下が起こるとそれを補う筋肉が少なく、肩の機能障害に直結しやすい問題があります。
肩の不安定性を引き起こしやすく、肩関節がゆるくなるルーズショルダーやそれに伴う脱臼の可能性まで出てきてしまうのです。
野球の投球障害にもなるので肩の故障では小円筋を疑う必要もあります。
また、小円筋の過緊張による肩の障害で腋窩神経の絞扼というものがあり、わきの後ろを通る神経を圧迫してしまい肩の痛みやシビレといった症状が出る場合があります。
腋窩神経は、小円筋、大円筋、上腕三頭筋、上腕骨の4つが作り出す四角形の隙間を通って肩や腕へ行くため、何かしらが原因で隙間が狭くなることで痛みやシビレが起きるのです。
このように小円筋の筋力低下や過緊張が原因で肩に痛みやシビレが出てしまうことがあり、筋力不足ではトレーニング、過緊張ではストレッチなどをして小円筋を万全にしておく必要があるのです。
小円筋の筋力トレーニングは前回の棘下筋と同じ方法で鍛えることができますので、今回はストレッチ法をご紹介します!
・床に座った状態で両膝を曲げてM字に開脚します。
・両手の甲を腰当たりの側面に当てます。
・膝を使って肘を挟み、膝をゆっくり閉じる。
・気持ちいい程度まで膝を閉じて20秒キープする。
膝を使って調節しながらできますが、急に膝を閉じないようにしてください。
もちろんこれは小円筋だけでなく、棘下筋のストレッチにもなりますので、前回紹介した筋トレ法の後にやってあげるとよいでしょう!
ストレッチの基本は、伸ばしたい筋肉を意識することと、決して無理にやらないことです。
肩に痛みやシビレがある方で、ストレッチをすることでより強く症状が出る場合は要注意です。
今回は、3つ目の肩のインナーマッスルである小円筋を見てきました!
肩や腕にシビレや痛みが出る方は多くいらっしゃいます。
もちろんそれは首から来ているのか、肩自体の問題なのか、いろいろな要因が考えられます。
その1つとして、この小円筋を意識してトレーニングやストレッチをしてあげると、症状がとれるかもしれません。
お悩みの方は、この機会にやってみてはいかがでしょうか!
では、次回はついに4つ目の「肩甲下筋」をご紹介いたします!お楽しみに…!